Plusone648
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若い世代にも仕事の魅力を伝える「きれいに貼って、知識があって、そ白湯スープを都内複数の商社に納めるなど事業の幅を広げていった。しかし、2018年9月に発生した北海道胆振東部地震とその後のコロナ禍により困難に遭遇。飲食店を拡大するか新規事業に挑むか悩み、人材不足の問題も考慮して新たな事業を模索することにした。もともとクルマ好きでもあった仲山さんは、懇意にしていたディーラーからプロテクションフィルム施工の事業を勧められ、その可能性に賭けることにした。凹凸や曲面の多いクルマにフィルムを貼るには、高度な技術と経験が必要だ。まず、車種や部位に合わせてXPEL DAPでカットしたフィルムを、施工液を使いながら位置を調整する。特に凹凸部分では、フィルムを伸ばしながらシワを寄せないように押し出し、複雑な曲面ではスチームでフィルムを温めながらなじませていく。仲山さんは、施工するためのXPEL JAPANのトレーニングを受講し、ライセンスを取得。その後もどん欲に技を吸収し続けている。「国内トップクラスの技術を持つ人のもとへ足を運んで教わっクルマだけでなく、宅配ボックスや電車のラッピングなどフィルムの応用範囲は広く、将来の事業の広がりにも大きな可能性を感じさせる。「何より自分自身、クルマが大好きでチャレンジすることも大好き。楽しみながら達成感が得られるこの仕事は天職だと思っています」。好きを仕事にできるエネルギーを原動力にさらに高みを目指していく。ています。24時間、頭の中はフィルムのことでいっぱいです」。あくなき探究心はラーメンづくりのときから変わらない。毎年カーラッピング協会が主催する技術者のコンテストが開かれているので、来年には仲山さん自身もコンテストに出場する予定だという。ターゲットは高級車を保有する富裕層だ。「フィルムを貼れば、新車と変わらないきれいな状態をずっと保てるので、資産価値を守ることにもつながります」。それゆえ、わずかなほこりも出さないよう工房の空調にも気を遣い、洗浄水には純水を使う。れをよりリーズナブルな価格で提供すれば支持してもらえると信じています。そのために大切にしているのが、“神は細部に宿る”という言葉。最後のぎりぎりの処理のところまでこだわっています」。若い世代のクルマ離れが進み、整備士を目指す人も減りつつある。だが、プロテクションフィルムの業界は作業場の環境もきれいで、トップランカーになると年間数千万円の収入を得ることも可能だという。「若い世代の人たちにこの職業の魅力を伝えるためにも、その模範になりたい」と語る。 Kats Protective Film Sapporoカッツプロテクティブフィルム札幌(有限会社 Kat's Enterprise) ヒートガンを使って貼りムラがないか確かめる工房はわずかなほこりも許さないクリーンな環境を実現している21フィルムを使って、クルマを自分の好きな色に変えることもできる事業内容 /カー施工〒007-0836北海道札幌市東区北36条東22-5-15TEL : 011-299-8381https://www.kats-enterprise.co.jp/

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