Plusone632
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生産性の高い従業員を評価する橘 男性が2週間の育児休業を取得することの大切さについてよく理解できました。ティグレグループで抱えている問題の一つが長時間労働です。とりわけ確定申告期の繁忙期にはどの現場においても定時になかなか帰れない状況が生じています。特に残業の多い従業員に対しては残業削減プロジェクトを通じて減らす努力をしていますが、なかなか解決に至りません。いる企業様はそれに対し何らかのアクションを起こしているのですが、なかなか変わらないという悩みをお聞きします。その原因を見ていくと、課題を解決するための会議を開いていても上司の顔色をうかがうような意見ばかりで、本質的な問題を問う声が出てこないというケースが多く見受けられます。私たちはそのためのアプローチとして、オンラインによる「カエル会議」をしています。出してもらうことで、若手の社員が思い切ったアイデアをどんどん書いてきます。出てきた意見に対して「いいね」をつける機能もあり、思わぬ意見に皆が共感していることも分かります。これを踏まえ慣習になっている業務を思い切ってやめ、新しいフェーズにんた忖そく度が働かないよう無記名で一斉に課題を小室 ティグレさんをはじめ課題を抱えて進んでいくことができます。せっかく働き方を変えて仕事を早く終えられるようになったのに、次の仕事を振られたのでは社員はやる気を失ってしまいますので、生み出した時間はライフの時間に戻してあげてください。住友生命さんはかつては営業成績の高い順にランクをつけていたのを、時間当たり生産性の高い順に変え、評価の手法を改めました。ユニ・チャームさんでは、時間当たり生産性で順位をつけたところ、上位20人のうち6割が短時間勤務の女性だったことがわかりました。高い集中力を持って働くために最も重要な要素が睡眠です。EU各国では勤務と勤務の間に11時間空ける「勤務間インターバル制度」が義務付けられています。7時間睡眠の前後の生活時間を4時間確保しましょう、ということです。6時間の睡眠時間を7時間にすると気持ちがネガティブからポジティブに変わるという研究報告もあります。私たちの調査でも、給与や賞与を上げるよりも勤務間インターバル制度の導入が、従業員満足度を高め、離職率を下げるという結果が出ています。これらの解決策を従業員全員が認識することで、自発的な働き方改革への行動につながります。   9働き方改革の先駆者として、多くの企業へのコンサルティ働き方改革が必要なのかをお話しいただくとともに、ティ度を高める働き方改革の進め方についてもアドバイスをティグレグループ代表スペシャルSPECIAL 橘 悦二働き続けたい

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