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橘 岸  橘   橘  橘  7岸 岸 税理士法人だからこそできる中小企業支援コロナ禍が収束すれば今後はインバウンドにも期待できます。確かにインバウンドはビジネスチャンスではありますが、あまりインバウンドに頼りすぎない方がいいだろうというのが私の考え方です。再びコロナ禍と同じような状況が来れば、また痛い目に遭ってしまうからです。それよりも国内の観光客をしっかりつかんで、その上にインバウンドもというアプローチが大事ではないかと思っています。半々くらいが理想でしょうね。多いのですが、例えば、住宅も新築にこだわることなく、改修、リフォームにもどんどん挑んでいます。こうした新しいことにチャレンジしている会社には若い社員が入ってきているようです。大事なことです。若い人の方が、これまでの発想にとらわれない斬新なアイ会員企業には建設業の事業者も若い人が増えていくことはとてもデアを持っているからです。いつまでも昭和の考え方に固執していたらいつまでも変わることはできません。中小企業・小規模事業者の経営者の多くは、相談したり頼ったりできる人が近くにおらず、1人で決断する必要があります。コンサルタントに依頼できればよいのですが、それほど金銭的な余裕もありません。そんな時に一番近くにいて状況に応じてアドバイスできる存在が税理士です。税理士は会計業務を通じて非常に多くの企業を支えており、様々な企業事情にも精通していますから、コンサルティングを行うことで、イノベーションを作り出して会社を進化させるお手伝いができるパートナーになり得るのではないでしょうか。また、税理士は担当している会社が成長していく姿を目の当たりにしているわけですから、そうした成功事例を分析して、会員企業の皆さんにも紹介してあげることで、会員企業にとってもよいヒントになると思います。まったく違う業種の事例でも、発想やアプローチの仕方など参考になる点は多いはずです。ティグレグループには税理士法人のほかに社労士法人もあれば行政書士法人もあります。最近はコンサルタント機能をより強め、事業承継やM&Aのサポートも行っています。また、事業協同組合という部門もあり、外国人実習生の受け入れなども手掛けています。会社単体では解決できない課題については、ティグレグループが持つ専門家とのネットワークを通じて、多様なサポートを行っていきたいと考えています。最後にティグレの会員企業に対してメッセージをいただけますでしょうか。今年は厳しい年になると思いますが、同時にこの変化をとらえて進化する企業と、進化できない企業が明確に分かれる年になるとも言えるでしょう。今までの延長線上のことをやるだけでなく、社会や経済の変化に合わせた進化を遂げるための土台作りの年にしてほしいと思います。ティグレとしても、そうした進化にチャレンジする中小企業・小規模事業者に対し、様々な情報をセミナーや研修などを通じて提供するとともに、それぞれの事業者に寄り添ってサポートできるようにしていきたいと考えています。本日はありがとうございました。1962年東京生まれ。86年、一橋大学経済学部を卒業後、通商産業省(現経済産業省)入省。92年コロンビア大学ビジネススクール卒業(MBA)。経済財政政策担当大臣、総務大臣などの政務秘書官を歴任し、不良債権処理、郵政民営化などの構造改革を主導。現在は評論家としてテレビ番組などでコメンテーターを務めるほか、エイベックス顧問、総合格闘技団体RIZIN アドバイザー、大阪府市特別顧問などを兼任している。岸 博幸 (きし ひろゆき)慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授

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