Plusone631
9/36

肌は本来、自ら潤いを保持するために「皮脂」や「NMF(天然保湿因子)」、「細胞間脂質」などの保湿成分を生み出しています。ところが、環境湿度の低下や洗顔のし過ぎ、紫外線ダメージなどの外的要因やストレス、寝不足、遺伝などの内的要因によって保湿成分が失われてしまうと、肌が水分を保つことができなくなり、乾燥してしまいます。表皮角層角層表皮洗顔後につっぱり感を感じる肌荒れしやすくなる肌がくすんで透明感がなくなる固く、ごわついた肌触りになる毛穴が目立ちやすくなる様々な刺激に過敏な敏感肌になるシワができやすくなる乾燥肌は様々な要因で起こるため、「これをしたら治る」という端的な方法はありません。当然ですが、食事の栄養バランス、良質な睡眠、適度な運動が最も重要です。ところが、忙しい生活を送る中で、これらを毎日欠かさず行うことは容易ではありません。そこで、肌の健やかさをサポートしてくれるのが化粧品です。スキンケアをする際に重要なポイントを確認しておきましょう。洗顔フォームをよく泡立て、皮脂分泌量の多い額と鼻から泡で洗うように洗顔をしてください。どんなに長くても1分以内には洗い流しましょう。洗顔料が残らないよう、 よくすすぐことも忘れずに。紫外線は肌に大きなダメージを与え、老化を促進してしまいます。日焼け止めでUVケアを行いましょう。化粧品はテクスチャー(感触)を感じなが         9ら使うことで、効果が上がることが知られています。成分だけでなく、好きな使い心地や香りの化粧品を選ぶことも大変重要です。化粧品は、法律によって全ての配合成分を記載することが義※務付けられています。化粧箱や商品の裏側、付属の能書きなどに必ず書いてあるので、乾燥肌の方はおすすめ成分が配合されているかチェックしてみてください。※医薬部外品は任意表示保湿力が高く、化粧品で最も使用されている水溶性成分。温かさを感じる温感クレンジングにも使われ、高配合でも刺激を感じにくいほど低刺激です。肌の水分保持力の要である「セラミド」の産生量を増やしてくれる唯一の医薬部外品有効成分。長く使うことで健やかなうるおい肌を目指すことができます。肌の保湿因子「細胞間脂質」の約50%を占める成分。中でも「ヒト型セラミド」が人気ですが、原料が高価で配合にも技術を要するため、溶けやすく比較的安価な「疑似セラミド」や「糖セラミド」もおすすめです。❶ 洗顔しすぎない❷ 紫外線ダメージを防ぐ肌の乾燥が進行すると…❸ 保湿効果の高い化粧品で丁寧に❶ グリセリン❷ ライスパワーNo.11❸ セラミド保湿ケア第1回どうして肌は乾燥するの?肌が乾燥するとどうなるの?乾燥肌のお手入れ方法乾燥肌におすすめ化粧品成分「肌の乾燥」紫外線・ホコリ・刺激PROFILE一般社団法人美容科学ラボ代表理事。物質工学修士。専門学校講師やオンラインサロン運営、美容メディア監修、SNS発信を通じて「科学的根拠のある正しい美容知識」の普及活動に努める。MAQUIA(集英社)、an・an(マガジンハウス)、『クイズ!脳ベルSHOW』(BSフジ)など多数メディアに出演。健康的な肌のイメージ図NMF(天然保湿因子)水分細胞間脂質水分乾燥肌のイメージ図紫外線・ホコリ・刺激● ● ● ● ● ● ● 理系美容家 かおり秋冬に増える肌の悩みはなんといっても“乾燥”。肌の乾燥は透明感の低下や小ジワ、敏感肌など様々な肌悩みの要因となることが知られています。健やかな肌で毎日を過ごすために、お肌のお手入れ方法を見直してみましょう。

元のページ  ../index.html#9

このブックを見る