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従業員最優先で、自分にとって居心地のよい場所を作る清掃も担当し、従業員ファーストを徹底エステサロンならではのメリットに着目し、起業「私が居心地よくいられる場所を作りたい。そう思い起業をしたんです」。広瀬未知さんは、4年前に創業を決めた思いについて振り返る。そして自分が居心地よくいられるためには、従業員が気持ちよく働き、定着してくれる環境を最優先するというのが広瀬さんの考え方だ。リ・チャームにはタイムカードもマニュアルもない。従業員を信用し、すべて自主性に任せているのだ。かといって従業員もそこに甘んじているわけではない。広瀬さんの報酬も含め従業員全員の給与も公開し、収益状況も共有しているため、自身がひと月にどれだけを売り上げれば店が継続できるかを把握して顧客をしっかりつかんでいる。そして従業員が苦手な掃除や洗濯も広瀬さんが担当しているという。「それぞれが得意とすることをやればいいというのがうちの方針です。できないことは私がやる。それで気持ちよく働いてくれるなら」と従業員ファーストに徹している。広瀬さんは大学卒業後、大手広告代理店でデザインの仕事に携わった後、福祉関連の仕事を経て、外資系家電メーカー、IT関連会社で営業を経験した。「どちらかというと企業の歯車の一部でいたいタイプ。起業するつもりなど毛頭なかったんです」。だが、勤めていたIT会社が買収されることになり、状況に変化が生じた。「買収される側の社員はどうしたって居心地が悪くなるだろうな」との心配が頭をもたげたのだ。次の仕事を、と考えた時に周囲を見渡すと起業をしている知人が多いことに気づき、店を自分で始めることのハードルが下がった。もともと物事を筋道立てて戦略的に考えるのは得意だという広瀬さんは、飲食店から美容サロンまでさまざまな選択肢を考える中で、機器を中心に扱うエステティックサロンが第1施術はすべて個室で行われる28株式会社エブリワンズ (エステティックサロン リ・チャーム)代表取締役 広瀬 未知さん東京名古屋

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