Plusone628
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我妻我妻警備業の社会的地位を向上させたいことをしてもいい。でも、もしまた戻って来てくれたら、辞めた時の給料より高くして迎える」と言いました。また、第二新卒及び既卒の採用にも注力しており、毎月10〜30名程度の若手が随時入社しています。この結果、2年半前に若返りました。ただ人材を確保したいだけではありません。会社の成長に比例して、近い将来多くの管理職が必要になります。なので、入社式では「20代のうちに所長、課長になれ。今の倍の給料を稼がせてやる」と激励しています。社員を定着させるために専門の女性スタッフが現場を回って、隊員の愚痴を聞く活動を行っています。業務指導はしません。人間関係、家庭環境の悩みなど業務のこと以外は何でも聞きます。隊員も女性スタッフ相手だと話しやすいんです。また、上場企業ならではの制度として、社員持株会があります。奨励金も5%付与しています。会社とともに成長し、将来に向けて資産形成ができます。持株会にはフルタイムであれば契約社員でも入会できます。現在、警備員の契約社員を含めて約200名の加入者がいます。まさに"共栄"です。2200人いる社員の顔と名前はだいたいわかるし、すれ違えば必ず声を掛けます。経営者と社員の距離が近いのもうちの特長です。東京証券取引所JASDAQ(現スタンダード)市場に上場されました。約1万社がひしめく警備業界にあってここまで成長できた理由を、我妻社長自身はどのように分析されていますか。と言われる「交通誘導警備」一辺倒の事業構成でしたが、そこから短期間で施設警備、空港保安警備、機械警備、貴重品運搬警備、ボディーガードまでの全メニューに進出しました。撤退したものもありますが全メニューを経験したことで、自社の強みが明確に分かるようになりました。社の多くは、弊社と同じように、交通誘導警備から施設警備にシフトチェンジしてきた会社です。うちは、この決断が他社より少しだけ早かったのです。また、フォローの風が吹いていた時期には、徹底して戦力をつぎ込みました。初めての施設警備をソニーから受注した創業34年目の2019年3月に、弊社は2000年まで2号業務現在、警備業界で名を上げている会時は管理職の半分以上を派遣しました。地方展開する際は資本提携もしました。ここぞという時に一気に攻める決断は素晴らしいですね。最後に今後の目標についてお聞かせください。たいと思っています。M&Aをしながら1万人の警備人財バンクをつくり、弊社が業界を牽引して日本社会の安全に貢献していきます。そしてどんな人警備業の社会的地位を向上させ数の需要にも応じられる体制をつくり、全国47都道府県をカバーし、エリアでオーダーをお断りしない体制を構築したいと考えています。人がかかわる仕事はどうしてもアナログに見られがちですが、その中でニーズを捉え事業を伸ばしてこられたこと、そして何より人を大事にした経営をされていることに感銘を受けました。本日はありがとうございました。    橘  7 橘 橘 大阪府松原市出身、1979年に中企連(現ティグレ)松原事務所に入社後、業務部長や大阪の堺支店長を経て、2015年に取締役就任。2017年からティグレグループ代表として、ダイバーシティ経営を軸に、人材育成と人財活用の組織再編を行い、多様なキャリアプランの育成システムの整備で業績及び雇用を拡大。また、ICT推進による事業の効率化の達成ならびに生産性の向上に取り組む。44歳だった平均年齢は33歳と10歳以上橘 悦二 (たちばな えつじ)ティグレグループ代表

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