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気になる病気や健康について分かりやすく教えていただく「健康相談室」。第6回目は「歯周病」。初期段階では自覚症状がほとんどなく、症状が現れた時にはかなり進行していることから「サイレントキラー」とも呼ばれています。病気が進行すると歯が抜けるだけでなく、全身の疾患に影響する可能性があるため、早期発見・早期治療が重要です。除しなければいけません。そうなる前に毎日の生活習慣で歯をきれいに保つことが大切です。歯周病の根本要因とも言える歯垢は、毎日の歯磨きによって除去することができます。歯磨きをする時には、歯ブラシとデンタルフロス(糸ようじ)は必需品。歯ブラシだけでは歯と歯の間の汚れを取ることができません。出来れば歯間ブラシも併用した方がいいですね。歯の隙間の汚れが取れるだけでなく、歯茎をマッサージすることもできます。歯間ブラシのサイズは大小さまざまあります。自分で適切なサイズを選ぶことは難しいため、かかりつけの歯科医院で歯間の隙間の大きさから適切な大きさのブラシを選択して第6回歯周病「歯周病」は、歯に付着した歯垢(プラーク)が原因で口腔内の歯周病菌が繁殖し、それらが出す毒素によって歯茎の炎症を引き起こす病気です。健康な歯茎は薄いピンク色をしていますが、炎症が起きると赤くなっていきます。次第に歯茎が腫れると歯と歯茎の隙間である“歯周ポケット”が深くなり、そこで雑菌が繁殖することで症状が悪化してしまいます。歯茎を触るだけで出血する方は、歯周病がかなり進行してしまっています。さらに悪化すると歯槽骨が溶け、歯がグラグラになり抜けてしまうこともある怖い病気です。歯周病の治療を怠ると、口腔内のみならず全身のさまざまな疾患リスクが上がる懸念があります。歯周病の人は、糖尿病を始めとした生活習慣病、心疾患、脳疾患や骨こ粗鬆症などの症状を悪化させると言われています。また妊婦の方は低体重児や早産の可能性が高まるため、年齢性別に関わらず予防・早期治療をする必要があります。歯周ポケットは1〜2㎜が正常で、それ以上だとかなり進行している状態。対策をしなければ症状がどんどん進んでしまいます。歯周病の治療は口腔内をきれいにすることから始まります。歯垢や歯石を丁寧に除去し、自宅で正しく歯磨きをするだけで著しく改善します。重度の歯周病の方は、歯茎を切って歯の根っこを露出させ、きれいに掃つそしょうしょうもらいましょう。は、歯ブラシを定期的に変えることや、歯の形を意識して磨くことが重要です。いませんので、1カ月に2本のペースで交換しましょう。使用するごとに毛の弾力が低下するため、汚れが取れにくくなるためです。『毎月1日と15日は歯ブラシを交換する日』と決めるのもいいですね。また歯磨きは磨き残しを防ぐために歯の形を意識し、磨く順番を決めておくことをお勧めします。歯周病はご自身の歯磨き習慣が改善されない限り治すことはできません。不安がある方は、お近くのクリニックで指導を受けることができます。正しい歯磨きをするために歯ブラシは安価なもので構(東京都墨田区)タロー歯科20健健康康相相談談室室長澤 太郎 先生歯周病の予防・治療は歯周病の予防・治療は「歯磨きに始まり歯磨きで終わる」「歯磨きに始まり歯磨きで終わる」

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