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金利と時間を味方につける お金を増やすには金利を味方につけることが大切です。30歳から65歳まで仮に毎月5万円を複利で運用したとしましょう。35年間の単純な積立額は2100万円ですが、金利が0・1%の場合35年後には2137万円にしか増えないのに対し、3・5%で運用すると4111万円にまで増えます。当初5年ほどは増えていくカーブは緩やかですが、利息を元本に載せて運用する複利のため年を追うごとにカーブは急になっていきます(図3:金利を味方につける)。つまり、時間を味方につけることも大切なのです。 今回コロナ禍に見舞われたように、先行きの経済については誰も明確に見通すことはできません。だからこそ、運用を考えるうえで大切なことは「分散」かつ「長期」というキーワードです。一つのカゴにすべての卵を盛ると、そのカゴがひっくり返った時にすべてが割れてしまいます。一方、卵をいくつかのカゴに分けて盛ると、一つのカゴがひっくり返ったとしても他のカゴの卵は割れずに済みます。これが分散投資の考え方です。 また、1000万円を貯めるには毎月いくら積み立てていくことが必要か考えてみましょう。仮に金利が1%だとすると、30歳から始めれば毎月2・4万円で済むのに対し、40歳からだと毎月3・8万円、50歳からだと毎月8・0万円が必要になるのです(図4:時間を味方につけましょう)。お金を増やすには、金利を味方につけ、時間を味方につけ、お金に働いてもらうことが大切なのです。老後はセカンドステージではない ところで、老後の時間について皆さんは考えたことがありますか。現役(22~65歳)で働く総労働時間は1日8時間で週5日出勤、50週を43年間掛け合わせると約86000時間になります。これに対し、老後(65~87歳)は1日8時間が毎日(週7日)使え、それが52週、22年間続くと64064時間になり、それほど差がないことがわかります。老後は決してセカンドステージなどではなく、もう一つのメインステージなのです。楽しいプランを今から考え、そのための備えを早くから準備しておきましょう。 金利を味方につける30歳から65歳まで毎月5万ずつの場合0.0%運用0.1%運用3.5%運用4,500万円4,0003,5003,0002,5002,0001,5001,0005000303234363840424446485052545658606264(歳)4,111万円2,137万円利息54倍30歳から65歳の35年の運用元本5万円×12×35年=2,100万円図3時間を味方につけましょう1,000万円のお金を貯めるには、毎月いくら必要でしょうか?金利を1.0%とすると・・・1,000万円毎月約2.4万円毎月約3.8万円毎月約8.0万円60歳50歳40歳30歳あなたはいつからスタートしますか?図4大切なお金は目的別・期間別に分けておく何のために、いつごろ必要なのかを考えて計画する生活費税金/社会保険料交遊費住宅の頭金車の購入緊急予備資金長期老後の準備資金住宅修繕費相続対策資金(1~2年)(3~9年)(10年以降)中期換金性有利性いつでもおろせる低金利やインフレ懸念など時代の変化に対応近い将来使うお金と、後で使うお金(取っておくお金)は、預け先を変えておくことが大切です。短期図29

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