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コクヨグループは創業116年の老舗企業。黒田英邦社長は5代目に当たり、時代がペーパーレス推進や少子化へと激しく変化していく今、大きな事業転換を図ろうとしている。黒田社長は昨年2月、コクヨの2030年に向けた長期経営計画「長期ビジョン CCC2030*」を発表。さらに、築40年の自社ビルを大改修し、街に開かれたオフィス『THE CAMPUS』を創るなど立て続けに挑戦を続けている。働き方改革やコロナ禍でリモートワークが定着しオフィスの意味が問われる中、大胆な試みに乗り出した背景を聞いた。徹底した顧客起点が会社のDNA社員一人ひとりの挑戦で時代の新しい流れを創っていくSPECIAL DIALOGUEスペシャル対談黒田 英邦コクヨ株式会社代表取締役社長橘 悦二ティグレグループ代表モノではなく、コトを売ることを考える橘 昨年2月、東京・品川にみんなのワーク&ライフ開放区『THE CAMPUS』をグランドオープンされました。特長と狙いについてお聞かせください。黒田 『THE CAMPUS』はコクヨの長期ビジョン実現を目的とした「働く・学ぶ・暮らす」の実験場として創設しました。具体的には、古くなった自社ビルをリニューアルし1、2階を誰でもご利用頂けるようにしています。街、または社会の機能を一部オフィスビルに取り入れることで、どのような変化が起こるのかを実験しています。 『THE CAMPUS』にはコクヨ社員が働くオフィスもあり「ライブオフィス」として活用されています。コクヨは紙製品で創業し、文房具の会社として広く認知されていますが、現在経営の柱となっているのはオフィス家具事業です。1969年、2代目社長がオフィスを活きたショールームにすることで「家具を売る」のではなく「オフィスの課題と改善策を共有し提案に繋げる」という試みを始めました。今では全国30拠点すべてがお客様にご覧頂けるライブオフィスになっています。昨今は働き方改革を背*CCCとは、「Change, Challenge, Create」を表します。モノではなく、コトを売ることを考える橘 昨年2月、東京・品川にみんなのワーク&ライフ開放区『THE CAMPUS』をグランドオープンされました。特長と狙いについてお聞かせください。黒田 『THE CAMPUS』はコクヨの長期ビジョン実現を目的とした「働く・学ぶ・暮らす」の実験場として創設しました。具体的には、古くなった自社ビルをリニューアルし1、2階を誰でもご利用頂けるようにしています。街、または社会の機能を一部オフィスビルに取り入れることで、どのような変化が起こるのかを実験しています。 『THE CAMPUS』にはコクヨ社員が働くオフィスもあり「ライブオフィス」として活用されています。コクヨは紙製品で創業し、文房具の会社として広く認知されていますが、現在経営の柱となっているのはオフィス家具事業です。1969年、2代目社長がオフィスを活きたショールームにすることで「家具を売る」のではなく「オフィスの課題と改善策を共有し提案に繋げる」という試みを始めました。今では全国30拠点すべてがお客様にご覧頂けるライブオフィスになっています。昨今は働き方改革を背4

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