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募集期間中に支援総額が目標金額を超えた場合のみプロジェクトが成立し、資金を受け取ることができる。目標未達成の場合、プロジェクトはキャンセルされ、資金は支援者に全額返金される。②All in 方式募集期間中に目標金額が達成されたかどうかにかかわらず、プロジェクトは成立となる。未達成でも集まった分の資金を受け取れるが、実行者はプロジェクトを実施しなければならない。購入型クラウドファンディングでは、目標金額が集まらないと実現できないプロジェクトが多いので、All or Nothing方式の方が支援者を集めやすく、ほとんどのケースでこちらが採用されている。資金集め以外にもさまざまなメリットクラウドファンディングというと、資金を集めることだけに目を奪われがちだが、プロジェクトをたくさんの人たちに直接訴求できることで、さまざまなメリットが生まれることも見逃せない。①予約購買者の確保クラウドファンディングの専門サイトは閲覧者数が多く、新しい商品・サービスの魅力を詳細にPRできるので、購入を事前予約してくれる新規顧客の獲得、販路開拓に繋がる。②認知を高める宣伝効果クラウドファンディングサイトを訪れるユーザーは、独創的なアイデアの商品やサービスを応援したいという人たちがたくさんいる。出資まで至らなくても、こうした人たちに社名や商品・サービスをアピールできる宣伝効果は大きい。③マーケティング・リサーチ効果新商品に対するニーズが本当にあるかを、ユーザーのコメントやメッセージから拾い上げることができる。発売前に消費者の反響がわかるので、売れるかどうかの判断や商品改良に役立つ有益な声が直接得られる。④在庫リスクの削減例えば、1億円以上を集めたユニークな電動バイクのクラウドファンディングでは、支援者数や資金の集まり具合いを見て生産数を判断することができたので、無駄な在庫を増やさずに済んだという。⑤ファンの獲得クラウドファンディング実行者として、開発の背景やそこに込めた情熱を自分の言葉で伝えることで、プロジェクトに共感し、今後も支援してくれるコアなファン層を増やすチャンスができる。十分に考えてからのスタートが大切ここまで購入型クラウドファンディングのメリットを見てきたが、プロジェクトを始めるに当たっては次のような注意点も理解しておく必要がある。①不特定多数に公開され削除できない一度プロジェクトを公開すると、目標金額の達成・未達成にかかわらず、ネット上から削除できない。安易にプロジェクトを進めるのではなく、後々の展開まで熟考してから始めることが大切。②成立したらプロジェクトを遂行する義務を負うプロジェクトが成立した後で、万一実行できない事情が生じた場合は、支援者に真摯に説明し、返金する責任がある。③リターンを送る手間と時間も考慮プロジェクトに出資してくれた人たちへの連絡、リターン品の梱包や発送など、募集期間終了後も多くの作業が発生する。その手間も頭に入れておく必要がある。クラウドファンディング運営会社には、それぞれ得意な分野や特長がある。もし、クラウドファンディングに興味を持ったら、自分たちのプロジェクトにふさわしい運営サイトを探して問い合わせてみるとよいだろう。購入型クラウドファンディングの 実施フロークラウドファンディング運営会社の決定プロジェクトページの企画・制作運営会社による審査・詳細決定クラウドファンディングの開始支援者募集クラウドファンディングの終了達成額の受け取りプロジェクトの実行支援者へリターンを発送【参考】日本のクラウドファンディング大手3社・キャンプファイヤーhttps://camp-re.jp・マクアケhttps://www.makuake.com・レディーフォーhttps://readyfor.jp31

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