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NEWS 02NEWS 04飲食業・小売業会計、税務調査のポイント飲食業・小売業に関わる税務調査であわてないために不正発見割合の高い10業種(法人税)事業所得を有する個人1件あたりの申告漏れ所得金額が高額な上位10業種順位業種目不正発見 割合(%)不正1件あたりの 不正所得金額(千円)1バー・クラブ63.519,1022その他の飲食42.913,0793外国料理42.37,0804パチンコ31.521,1325大衆酒場、小料理30.811,1166自動車修理30.74,1267土木工事30.414,7738一般土木建築工事29.113,7169貨物自動車運送28.411,12410美容28.39,797順位業種目1件あたりの申告漏れ所得金額(万円)1件あたりの追徴税額(含加算税)(万円)1風俗業3,3731,0532経営コンサルタント3,3211,3543キャバクラ2,8738224太陽光発電1,7182945システムエンジニア1,2801906土木工事1,2251857ダンプ運送1,2121798タイル工事1,1971779冷暖房設備工事1,18719910清掃業1,182158(参照)国税庁 令和元事務年度 法人税等の調査事績の概要(参照)国税庁 令和元事務年度 所得税及び消費税調査等の状況はじめにプラスワン625号では建設業の税務調査について説明しましたが、今回は、飲食店や小売業などいわゆる「現金商売」と言われる業種における税務調査のポイントについて説明していきます。現金商売の最大の特徴は、「お金」が動いた証拠が残りにくいことです。そのため税務調査の際には「売上が正しく計上されているか?」が一番大きなポイントとなります。そして次に「もの」の確認です。決算日において在庫がどれだけあったかは、最終的な利益に大きな影響を及ぼしますので、こちらも重要なポイントになります。〈重要ポイント〉1、現金の売上は正しく計上されているか?2、在庫、仕入は正しく計上されているか?現金商売の税務調査の特徴現金商売における税務調査は、他の業種と異なり現場を中心に行われます。①まず事前の情報収集が行われ、②ある日いきなり調査にやってきて、③ヒアリングとともにその場で現金などの現物の確認が行われます。こうして書くと何か疑われているようで不快に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、その日の現金をその場で確認しなければ、何が正しいか分からなくなってしまうため、この手順が現金商売の一般的な調査手順となります。調査で確認を受けるポイントは決まっていますので、この記事を読んだ皆さんはいつ税務調査が行われてもいいようつねに準備をして冷静に対応していきましょう。税務調査の流れそれでは実際の税務調査の手順を順番に追っていきましょう。① 事前の情報収集事前調査には、主に「外観調査」と「内観調査」の2種類があります。「外観調査」は、店舗の外側からお客さんの出入りなどを確認する調査になります。「内観調査」では、調査官が事前にお客さんとしてお店にやってきて買い物をしたり、サービスの提供を受けたりします。その際、レジの使用状況、領収書の発行状況、書類の保管場所などをチェックします。特にその日の調査官分の売上や、レジを通しているか分かりにくい団体客の売上(一人いくら×何人など)については、調査当日に確認されるであろう重要な項目になります。10

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