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1に進年出前からドローン事業白石さんが、「自分と一心同体」と表現するほど信頼し、現場仕事の一切を任せているのが工事部長の八藤雅志さんだ。その八藤さんのなかでここ数年、興味が膨らんでいたのがドローンの活用だったという。「人手を多く要し、かつ危険を伴う作業が多いさまざまな現場作業をより効率的に行い、より多くの成果を出していくためにはITやAIの活用が必須。そのためのツールとしてドローンを導入できないかと考えていた」と八藤さんはその理由を語る。そこで、2020年末からドローンを活用して農薬散布を行っている農場で研修を受け、ドローンの操作方法を修得。生来の好奇心の強さと手先の器用さでみるみるうちに腕を磨き上げ、関東方面での農薬散布の仕事などを順調に増やしつつある。ドローンの活用は、一見既存事業とは関係がないように見えるが、そこにもしっかりチャンスを見出している。例えば、屋外送電線のメンテナンス作業では、これまで高所に人が登ってカメラで撮影し作業箇所の確認を行っていたが、ドローンを活用することで遠隔で安全に作業を行うことができるようになった。「一度、作業のコースを設定すればGPSデータが自動的に記憶されるので、2回目以降はボタン一つでデータを収集することができる」とドローンならではの強みを説明する。また、停電を引き起こすような災害が起こった場合には、人が近寄ることのできない災害現場の詳しい状況もドローンなら容易に収集することができる。ドローン導入と同時に購入した赤外線カメラも幅広く活躍している。基地局に張り巡らされた電力ケーブルや機器の外部が、他に比べ熱を帯びている箇所をひと目で判別することができ、目視ではわからない異常を察知することができるのだ。こうした設備機器の異常感知は、太陽光発電ののソーラーパネルや空調機器など他の分野にも応用が期待できるという。ドローンの操作方法を事業者などに教える講座もスタートする計画で、そのための別会社を設立する。「ドローンを通信回線工事に並ぶ第2の事業の柱に育てていきたい」と歳になる今も白石さんの事業意欲は衰えることを知らない。、70株式会社都賀電気保有機の中で最大のドローン291階部分は資材置場になっているドローン事業を率いる八藤さん事業内容/蓄電装置・電源装置の据付、配線、切替など所在地/大阪府堺市北区南花田町60-2TEL. 072-246-8080 FAX. 072-246-8088https://tuga-denki.com/11月には八藤さんが講師を務め、

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