Plusone No.623
26/36

生きていくことがわたしの天職大好きな■園で姉御肌を慕って集う客に支えられ■園を気軽に安心して楽しんでもらうために京都・■園の店と聞けば、「一見では行きづらい」「高そう」というイメージが付きまといがちだ。「■をんひつじ」を営む曽我良子さんは「■園にもっと多くの人に気軽に来て、楽しんでいただけるように」とさまざまな仕掛けを試みている。■園のスナックでホステスとしてをんひつじ」を開いたのが2007年のこと。「わたし自身食べることが好きで、作ることも好きやったから」と経緯を語る。立ちっぱなしで睡眠時間も2時間しか取れず目で「なんで店したんやろ」と後悔の念が先に立ったが、応援してくれる客の存在が励みになった。から、当初から客の多くを占めたのが〝同伴〟で訪れる男女、そして■園界隈に勤めるホステスたちだ。ゆえに〝掟〟として守っているのが聞いた話を決して口外しないこと。「墓場まで持って行かなあかんネタが山ほどある」と笑う。、17歳で出産し。20で離婚した歳の時に夜の世界に足を踏み入れたのは「生きるため」と包み隠さず語る。浮いては沈みを繰り返し、たくましく生き抜いてきた経験がなせる姉御肌の気質からとくに女性客から慕われている。店を開けた途端に滑り込んで泣きついてくる人もあれば、初めは寡黙だったのがことあるごとに報告に訪れ明るさを取り戻していく人もある。「夜の世界で働く女性は人知れず苦労している人が多い。泣いたり笑ったりしながら元気になれる場所であれたらええなって」。その後シュークリームを看板商品にしたカフェも併設した。北新地や、3銀座の夜の店に根付いているおみやげ文化を■園にも根付かせたいとの、191階にあるカフェの看板商品 和三盆シュー結婚、出産、離婚を経て20歳の時に、京都・祇園の夜の世界に飛び込んだ。一人で育て上げた長男が現在は店のマネージャーを務めており、心強い存在だ。2616歳で結婚日歳 20年のホステス経験で培った人脈20年勤めた後、おばんざいの店「■祇をん ひつじおかみ 曽我良子さん

元のページ  ../index.html#26

このブックを見る