Plusone No.623
15/36

の1カ月後に残念ながら経営者は亡くなった。「悲しいことではありましたが、会社はきっちりと引き継がれて奥様からも感謝してもらうこともでき、アドバイザーチームは関係者全員のお役に立つことが出来たと感じています」と羽鳥氏。土木工事業を営むC社(福岡県北部地域)は、経営者だった夫が5年前に亡くなり、妻Dさんが事業を引き継いでいた。Dさんは「土木工事業はまだまだ男社会で女性経営者はなかなか務まりにくい。会社は譲って自分のやりたい事業を始めたい」と支店の担当者に相談が入った。2019年10月に前北九州支店長柳元隆氏(現福岡支店長)・羽鳥氏が訪問して希望や思いを確認し、その後マッチング先を探すことになった。しかし、現場の社員任せで工事ごとに原価率が大きく異なり、その期の決算が赤字になったことで譲受先をなかなか見付けることができなかった。その後、ティグレ北九州支店の指導の下、原価管理を徹底することで翌期は黒字の見通しが立ったことで、名乗りを上げる譲受先が出てきた。社長同士が面談をしてからは順調に交渉が進み、Dさんが希望する1000万円の譲渡希望額に対し、売却額450万、退職金550万とすることで税金の支払いがゼロになるスキームを提案し、まとまった。2020年7月の九州南部の豪雨災害で罹災された今吉亮さんを、橘ティグレグループ代表が訪問しました。鹿児島県鹿屋市では、7月3日から記録的な大雨が降り続き、6日には近くを流れる川が氾濫し床下・床上浸水、土砂崩れなどが発生しました。今吉さん所有の賃貸物件の周辺にも水があふれだし、床上1メートルほどに水位が上がりました。周辺の建物や車もDさんはその後売却資金を元手に新たな事業を始める予定である。「廃業を選べば、費用をかけて解散、清算となる。M&Aを通して会社に価値があったということを証明してあげたい」と羽鳥氏はM&Aにかける思いを語る。水に浸かってしまい、消防による救助活動が行われました。今吉さんは「氾濫してからあっという間でした」と当時を振り返っていました。現在、今吉さんの賃貸物件は部屋の改修も終わっていますが、周辺には改修もできず当時のままの建物もありました。現在、九州南部は梅雨の時期を迎えていますが、再びこのような災害が起こらないことを祈るばかりです。橘ティグレグループ代表が九州南部豪雨被災地を訪問土木工事会社、C社のケース株式会社ティグレ 羽鳥崇氏ティグレニュース活動報告    15TIGRE NEWSNEWS 05NEWS 04

元のページ  ../index.html#15

このブックを見る