高齢者雇用環境を整備する「65歳超雇用推進助成金」について

2021年04月23日


定年と言えば60歳というイメージをもつ方もいるかもしれませんが、現在の日本では高年齢雇用安定法の改正により、企業には希望者全員に65歳までの雇用が義務付けられています。2021(令和3)年4月より70歳までの就業機会確保が企業の努力義務となっています。

ひと昔前の60歳定年から70歳まで働ける社会へと情勢が変化している中、65歳以上への定年引上げ等や、高年齢者の人事評価制度等の雇用管理制度の整備、高年齢の有期雇用労働者を無期雇用に転換した事業主が利用できる助成金として、「65歳超雇用推進助成金」があります。

65歳超雇用推進助成金には3つのコースがあります。今回はそれらのコースについて見ていきたいと思います。


目次
1.65歳超継続雇用コース
2.高年齢者評価制度等雇用管理改善コース
3.高年齢者無期雇用転換コース

高齢者雇用環境を整備する「65歳超雇用推進助成金」について



1.65歳超継続雇用コース

次のいずれかを導入した事業主に対して、制度規定に際してかかった経費の一部を助成するコースです。

主な要件としては以下の通りです。

(1)労働協約又は就業規則により、次のいずれかに該当する制度を実施したこと。
① 65歳以上への定年引上げ
② 定年の定めの廃止
③ 希望者全員を66歳以上の年齢まで雇用する継続雇用制度の導入
④ 他社による継続雇用制度の導入

(2)上記①~④の制度を規定した際に経費を要したこと。

(3)上記①~④の制度を規定した労働協約又は就業規則を整備していること。

(4)支給申請日前日において、高年齢者雇用等推進者の選任に加え、高年齢者雇用管理 関する措置を実施していること。

(5)支給申請日前日において、高年齢者雇用安定法第8条又は第9条第1項の規定に違反していないこと。

(6)助成金の申請日の前日に雇用保険被保険者で1年以上雇用されている60歳以上の従業員が1人以上いること。


◆支給額
助成される金額は、制度対象を引き上げた年齢と60歳以上の雇用保険被保険者の人数によって
5万円から160万円まで支給されます。



2.高年齢者評価制度等雇用管理改善コース

企業内における高年齢者の雇用の推進を図るための雇用管理整備の措置を、次の(1)、(2)により実施した場合に受給することができます。

(1)雇用管理整備計画の認定
高年齢者の雇用管理制度を整備するため、「高年齢者雇用管理整備措置」を内容とする「雇用管理整備計画」を作成し、当機構理事長に提出してその認定を受けること。

(2)高年齢者雇用管理整備措置の実施
上記(1)の雇用管理整備計画に基づき、「雇用管理整備措置」を実施し、措置の実施状況を明らかにする書類を整備していること。
また、雇用管理整備計画の終了日の翌日から6か月間の運用状況を明らかにする書類を整備し、支給対象被保険者が1人以上いること。

「高年齢者雇用管理整備措置」とは、次の①~⑥のいずれかに該当することをいいます。
① 高年齢者の職業能力を評価する仕組み及びこれを活用した賃金・人事処遇制度の導入又は改善
② 高年齢者の希望に応じた短時間勤務制度や隔日勤務制度等の導入又は改善
③ 高年齢者の負担を軽減するための在宅勤務の導入又は改善
④ 高年齢者の意欲と能力を発揮して働けるために必要な研修制度の導入又は改善
⑤ 専門職制度など、高齢者に適切な役割を付与する制度の導入又は改善
⑥ 法定外の健康管理制度の導入 等


◆支給額
支給対象経費(※注)の60%(75%)、中小企業事業主以外は45%(60%
( )は生産要件を満たした場合の割合です

(※注)高年齢者の雇用管理整備措置の実施に必要な専門家への委託費・コンサルタントの相談等に要した経費や、(2)の措置の実施に伴い必要となる機器、システムおよびソフトウェア等の導入に要した経費(その経費が50万円を超える場合は50万円)で、経費の額にかかわらず初回の申請に限り当該措置の実施に50万円の費用を要したものとみなします(2回目以降の申請は50万円を上限とする実費が支給対象経費となります)。



3.高年齢者無期雇用転換コース

高年齢者無期雇用転換コースは、50歳以上の従業員かつ定年退職の年齢以下の期限付き労働者を無期限雇用の労働者として雇用した場合に受給することができます。
また以下の要件を満たしたうえで無期限雇用の労働者としての雇用を実施する必要があります。

・独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構理事長へ、作成した「無期雇用転換計画」を提出し認定を受ける
・認定を受けた無期雇用転換計画に沿って、助成金支給の対象期間中に期限付き労働者である高年齢者を無期雇用の労働者として雇用する


◆支給額
対象労働者1人につき、
・中小企業 48万円(*60万円)
・中小企業以外 38万円(*48万円)

が支給されます。
(*印は生産要件を満たした場合の金額です)

ただし、支給申請年度における対象労働者の合計人数は、転換日を基準として1適用事業所あたり10人までとなっています。


参考:
・独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構HP
https://www.jeed.go.jp/elderly/subsidy/index.html

・厚生労働省HP
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000139692.html



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