相続税申告の流れや書類・注意事項など はじめての方にも易しく解説

2019年12月05日


相続税の申告は、必要な書類、注意すべきこと、期限などが様々あり、はじめての方はもちろん、はじめてでない方でも戸惑ってしまうもの。
そこで、相続税申告に関する流れ、書類、書き方、注意すべき点などを、詳しくかつ易しく解説したいと思います。
はじめての方も、ぜひご参考になさってください。


目次
1.相続税申告の要・不要は遺産が3,600万円あるかないかで決まる
2.相続税申告の期限と期限を超過した時にどうなるか
3.相続税申告手続きの一般的な流れ
4.相続税 申告に必要な書類と書き方
5.おわりに

相続税申告の流れや書類・注意事項など はじめての方にも易しく解説



1.相続税申告の要・不要は遺産が3,600万円あるかないかで決まる

最初の注意点ですが、そもそも相続税の申告は、遺産総額が3,600万円以下の場合は必要がありません。
これは相続税の基礎控除額と呼ばれるものによるものです。
法律により、相続税は遺産額から「3,000万円+(法定相続人の人数×600万円)」を引いた額に課税されると定められています。

相続人の人数によって基礎控除額は変わるので注意が必要です。


相続人が1人の場合は、「3,000万円+(1人×600万円)=3,600万円」が控除額

相続人が3人の場合は、「3,000万円+(3人×600万円)=4,800万円」が控除額



上記基礎控除額に達しない遺産には、相続税はかからないということです。
相続がはじめてという方も、まずこの部分は覚えておきましょう。



2.相続税申告の期限と期限を超過した時にどうなるか

相続税の申告期限にも注意が必要です。
申告期限は「相続が発生することを知った日」から起算をはじめて、10カ月以内と定められています。
これは、基本的には「被相続人(亡くなられた方)の死亡した日」から起算をはじめて、10カ月以内と計算されます。

ただし、遠方に住んでいたり疎遠になっていたりすると、被相続人が亡くなり相続が発生したと、はじめて知るまでに時間がかかるケースもあるので注意が必要です。
その場合は、葬儀の連絡や、遺産の相続についての連絡を受けた日から数えて10カ月以内と計算されます。

申告期限を過ぎても手続きを済ませていない場合は、延滞税や加算税といった形で税金が加算されます。
また、納付に関する特例を受けられないなどの不利益も発生します
1日でも期限を過ぎると、そうしたペナルティが発生しますので注意しましょう。



3.相続税申告手続きの一般的な流れ

はじめての相続の場合は、手続きの流れなどもわからないものです。
相続税申告手続きの流れを、順に注意すべき点とともにみていきましょう。


1.死亡届の提出

期限……被相続人の死亡から7日以内
市区町村に死亡届を提出します。
提出後、役所から管轄の税務署へと連絡されます。


2.戸籍謄本による相続人の特定

被相続人の戸籍謄本から、法定相続人を特定します。
家族構成が明確で相続人がわかっている場合でも、後の手続き時に書類として必要になるため、出生から死亡までの戸籍謄本を収集しておきましょう。


3.財産の整理、評価、目録作成

預金、現金、不動産といった相続する遺産がどういった内容で、どれだけの金額になるのかを精査、計算します。
借金や未払い金などがある場合、それも計算します。


4.相続人の承認・遺産承継判断

もしも、相続しないと相続人が判断する場合、相続放棄もしくは限定承認の手続きが必要になります。
相続放棄・限定承認の手続き期限は、被相続人の死亡から3カ月以内です。
手続きを行わなければ、自動的に承認とみなされるため注意しましょう。


5.遺産分割協議書の作成

どの相続人がどんな財産をどれだけ取得するかを協議・決定します。
遺言書がある場合はそれに基づいて分割、無い場合は法定相続人全員の協議によって分割を行います。


6.申告書の提出と相続税の納付

期限……被相続人の死亡から10カ月以内
被相続人の住所地を管轄する税務署にて、申告と相続税の納付を行います。
相続人ではなく、被相続人の住所地になる点に注意が必要です。


7.相続財産の名義変更

預金や不動産登記などの名義を、相続された方にそれぞれ変更します。



4.相続税 申告に必要な書類と書き方

申請時の書類と書き方を具体的にみてみましょう。
細かいため、相続がはじめてといった方は、特に注意して書類を集めましょう。
どういったケースでも必要となるのは以下の書類です。


□ 被相続人の出生から死亡までの全ての戸籍謄本
□ 相続税申告書
□ 死亡診断書のコピー
□ 遺言書もしくは遺産分割協議書
□ 各相続人の戸籍謄本(※家族全員が記載されているもの)
□ 各相続人の住民票(※家族全員が記載されているもの)
□ 各相続人の印鑑証明
□ 相続人の本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証、パスポートなどのコピー)
□ 相続人のマイナンバーがわかる書類(マイナンバーカードや通知書のコピーなど)


その他、ケースによって必要となる書類


【不動産がある場合】
□ 固定資産税評価証明書
□ 登記簿謄本
□ 公図、測量図
□ 賃貸借契約書

【有価証券がある場合】
□ 証券会社の残高証明書

【預貯金がある場合】
□ 金融機関の預金残高証明書
□ 被相続人及び、家族全員の通帳の複写

【生命保険がある場合】
□ 保険金の支払通知書

【借金や未払い金など債務がある場合、また葬儀費用がある場合】
□ 借金の残高証明書、賃借契約書の複写
□ 未払い金の領収書、請求書
□ 葬儀費用領収書


上記は代表的なものですが、この他、控除や延納制度利用などに関する書類などもあります。はじめての方は特にですが、税理士など専門家に相談して、どの書類が必要なのかを調べてもらうことをおすすめします。


書類がそろったら次に申告書の記入です。
国税庁のホームページより以下の表のダウンロードが可能ですので、ダウンロード後記入します。
大きく次の3つの手順になります。


1.第9~15表を記入

第9~15表は資産に関連した表です。
財産の種類や金額、債務などがある場合はその金額などを記入していきます。


2.第1・2表を記入

第1・2表は、課税金額を算出する表です。
税率などから相続税額を出していきます。


3.第4~8表を記入

第4~8表は控除などに関する表です。
配偶者控除、未成年控除といったものがある場合は記入し、最後に第1・2表に戻って控除を差し引きし、最終納税額を算出します。


こちらも記入が複雑になるため、ご自身で全て済ませようとせず、専門家と相談して書類作成することをおすすめします。



5.おわりに

相続税申告について解説しました。
はじめての方も、どんな書類をそろえればいいのか、どういった点に注意すればいいのかなど、参考にしていただけますと幸いです。

とはいえ、相続に関する作業は複雑で大変です。
税理士など専門家に相談し、間違いないように進めることをおすすめします。
専門家であれば、書類上のちょっとした見落としや、細かな注意点なども気付いてアドバイスしてくれるのでそうした力も借りつつ、相続税申告を行いましょう。


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